People is everything. Recruiting at start-ups.

お金のトピックの後は、採用の話に関して。Founder/CEOはキャッシュを切らせずに、いいチームを作り、大きなビジョンをしっかり示すことが仕事だと誰かから聞いた。資金調達と採用がうまく行けばとりあえずは合格点ということだ。
採用・人事の原則として、”Hire slow, Fire fast”というものがある。これは有名なフレーズなので、だいぶ前から知っていたが、多大な学費を払ってやっと実感が伴ってきた。
いまチームが50人を超えてきており、解雇も累計10人以上はしたと思う。周りの経営メンバーに聞いても、解雇が早すぎたということを後悔する人は聞いたことがない。大体解雇する前にあれこれ悩むのだが、解雇した直後から圧倒的な爽快感に包まれるのだ。悩む理由は大体一緒で、解雇したら代わりの人が見つかりにくいから生産性が落ちるんじゃないか、解雇する・引き継ぐ手続きが面倒くさいんじゃないか、解雇する際に感傷的になってしまうんじゃないか、などなど。
今まで人を解雇したことがないというマネージャーも多く、”Hire slow, Fire fast”を唱えるだけではなく、実際に解雇を容易にする環境整備が重要である。まずはデキる人事を社内に抱え、感覚的にはボタン一つかつリーガルリスクゼロで、成果の出ない従業員を解雇する体制を整えることが必要だ。プロセスが簡素化されると、マネージャーの意思決定は、より客観的な事実(従業員のパフォーマンス)に基いて行える。それと同時にパワフルな採用マシーンを用意し、解雇して後にすぐに補充できる体制を用意してあげることも必要である。有名な話では、Netflixやザッポスが入社後の初期に、パフォームしない従業員に対して、手厚い退職金を積んで送り出すのも、似たような目的なのだろう。入社して3ヶ月でパフォームしない従業員が、その後パフォームすることは滅多にない。マネージャーは大抵フィードバックを与えて、パフォーマンスレビューのプランに入れて様子を見ると主張するが、少なくとも我々の会社ではそれがうまく行った試しがない。ハードスキルはともかく、大人の人間はなかなかそう簡単には良くも悪くも変わらないのだ。
パフォームしない従業員を放置しておくと、チーム全体の生産性が最終的にはその従業員と同様のレベルまで悪化する。マネージャーが明言しなくても、大体チームメンバーはお互いのパフォーマンスをよく把握しており、適切なアクションが取られないとすぐチーム全体のモチベーションの低下につながってしまう。もしパフォーマンスのみならず、カルチャー的にもミスマッチがあった場合、ダメージは更に致命的となり、一定程度進行すると外科手術を行わないと回復不能に陥る。
解雇と同時に進めなければならないのは、採用である。経営幹部の話はまた少し異なってくるので、ここではVP/Directorレベルまでの採用にフォーカスする。殆どのスタートアップは圧倒的に無名なので、採用は単なる面接ではなく、アトラクトの要素も多々兼ねている。ここの認識がズレていると、ワンランク低い人材しか取れなくなるので、営業の意識を持って取り組まないといけない。一番良いソーシングは、まだ転職活動を始めていない、パッシブな人材に一番最初にリーチ・アウトすることだ。このアプローチをうまく進めると、グーグルやフェースブック等の大企業とのオファー競争に巻き込まれなくて済むので、クロージングのコンバージョンは上がる。しかし、このアプローチをすすめるには多大な時間と労力がかかる上に、募集しているそれぞれの役職に対して深い理解がなければ行けない。一人のリクルーターではカバー仕切れない場合が殆どだと思うので、外部のリクルーターも併用するしかない。
採用ではどういうポイントに注目するのか。役職によって勿論異なるし、採用面接のベスト・プラクティス的なものはフル活用したほうがいいが、僕の経験からすると、我々のプロダクト・ビジョンへの共感度及びカルチャーフィトが最も重要であり、役職によっては地頭の良さ(学習能力)も極めて重要だ。少なくとも我々の業界においては、業界経験は殆ど必要ない。勿論社内に数名業界のエキスパートは必要だが、他はすべて他業界かの採用で全く問題ない。事実昨年の人事評価でA評価だった従業員のバックグラウンドを調べてみたところ、誰一人テレビ・メディア業界の出身者はいなかった。パッションやカルチャーフィットは、入社後の改善がほぼ見込めないので、面接中に見極める必要がある。
候補者を絞った段階で、クロージングに入っていくわけだが、オファーを出す前に必ずバックグラウンドチェックとレファレンスチェックを行うべき。我々はこれで過去痛い思いをしており(詳細は割愛するが)、いま全部の最終段階の候補者に対して行っている。またよくある議論で、この候補者はちょっとまだ我々の要求レベルに達していないけど、業務が山積みで猫の手も借りたいので、とりあえず採用したほうがいいんじゃないかというものがあるが、採用を焦ると確実に失敗する。失敗したと認めるまでに2-3ヶ月はかかり、その後再度採用を開始し、引き継ぎが完了するまでにまた2-3ヶ月はかかるので、半年はロスしてしまう。まさに急げば回れだ。
最終的にオファーを出して、候補者に受諾してもらうわけだが、ここで最も有効な手段はいろんな人(社内、社外)含めて口説いてもらうことだ。オファーを出した瞬間に、今まであったことのある人全員からお祝いのメールを送り、可能であれば電話でもフォローアップする。また候補者が信頼しているメンター等からアプローチしてもらうと更に効果が上がる。報酬の交渉に入れば、かなり脈ありと判断してもいいだろう。報酬をどう決めるべきかは、またいつか別のタイミングで書いてみたいと思う。

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