3D printing

今学期はあるMITのコンピュータサイエンスの教授のラボと次世代3Dプリンターを世に送り出すプロジェクトに参加していた。3Dプリンター業界に対して少し考えが深まったので、少しここに書き残しておきたい
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今騒がれている3D printingとはAdditive Manufacturingの一種で、3D printingはその中でかなりマイナーは存在
* Additive Manufacturing(AM)は簡単にいうと色々物をくっつけて製造する手法だ。家庭用のインクジェットプリンターもその一種だし、メジャーどころでいうとSelective laser sintering(SLS)などが存在する。
* 現在の3D printingのスペックでは、他のAM手法に全く歯が立たず。特にスピードや精度面で大きな課題が存在する。そのためAMという狭いエリアでも相当マイナーな存在に過ぎない
3D printingがマスプロダクションを凌駕する日はまだ遠い
* 現在3D printingの主な用途は産業向けでかつプロトタイプ向け。プロトタイプ向けの市場の中で、3D printingが占めるシェアはまだ10%程度で、プロトタイプでも色々他の手法が優位に立っている
* マスプロダクションにおいて現実的にビジネスとして成り立つものは殆ど無い。但し一部のカスタマゼーションの非常に必要な商品(iPhone Case、義足)等はコスト的に見合うかもしれない
* 3D printingは半導体と違いハードウェアで動くものなので、ムーアの法則が当てはまらず、急激なスペック改善はあまり期待できない
* 今まで産業向けのマシンはそもそも一台3,000千万円するし、累計でも数千台しか売れていない
この数年3D printingが熱くなってきたのは特許が切れたため
* 最近熱いと言われている3D printingは、趣味で買っている人向けに作られたMakerBotに代表される安いマシン
* これらのマシンが一気に世の中に出てきたのは幾つかのカギとなる特許が切れたからである
* しかしこれらのマシンはクオリティが非常に低く趣味の領域を出ない。3D printingの市場に占めるシェアもまだ10%以下と非常に低い
なので、僕はあまり3D printingに対して強気ではない。勿論、以前IBMがPCのニーズを見誤ったように、3D printingが製造業の中心を占拠する可能性は否定出来ないが。

Uber vs Lyft

朝六時に起き空港についたが、フライトがキャンセルされてしまい、11時半まですることがないので、今日乗ったLyftの運ちゃんとの会話を振り返ってみたい。
運ちゃんは中南米の某共和国からの移民で現在30歳前後。外国人はPhDやMBAを取ってもなかなか就労ビザが取れないというのに、何故これだけの移民が中南米から来ているのかが良く分からない。そういえばタクシードライバーも殆どが移民だ。彼はアメリカにはもう10年以上住んでいて結構英語は流暢。現在は次の職に突くために、職業訓練の学校に午前中だけ通っているらしい。
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彼は3年前から車を買おうと思っていて、お金を貯めて半年前にやっと購入した。日産のAltimaの新車だ。そこで彼は友人からUberというアプリがあって、それでお小遣いが稼げると聞いた。しかも彼がドライバーになると、友人と彼自身に250ドルずつ入るらしい。それで彼は授業の無い午後に試しにドライバーなってみたら、なんと最初の一週間で2500ドルを稼いだ。Uberの威力に取り憑かれた運ちゃんは、継続的にUberのドライバーとして活躍するが、儲けが最近減ってきているらしい。それで最近はLyftも同時に使っているようだ。
運ちゃん曰く、Uberは乗客のことしか考えておらず、Lyftのほうが気に入っている。例えば、Uberだと直前のキャンセルでも乗客はキャンセル料を払わなくて済むが、Lyftは乗客から10ドル徴収しそれは運ちゃんに分配する。あとLyftは高速料金も負担してくれるとのこと。これは本当かどうか不明だが、Lyftのお客さんのほうがナイスな人が多いそうだ。
車を持っていない貧乏学生にとっては、UberとLyftの対決は本当に有難い。Lyftは値段をどんどん引き下げる一方、Uberも低価格帯のプランを導入している。今までの経験から確かにLyftのほうが全体的な質な高い気がするので、Lyft優先で選んでいるが、Uberのほうが車の数は多いので結局はUberになる場合が多い。ちなみに、いずれもタクシーの質よりは大分良い。
英語がそこまで話せず労働ビザもない移民が、パートタイムかつ合法で月間1万ドル稼げる仕事はなかなか他に無いだろう。Uberは余剰労働力と余剰自家用車をアプリを通じて消費者に提供し価値を生み出している。タクシー会社の中抜きが排除されたから価値があるという人もいるが、Uberだって結構な手数料取っていると思うし、バリエーションからもタクシー会社より儲かっていることが伺える。アジアではハイヤー以外の展開が出来ていないUberだが、今後ビジネスモデルをどう進化させていくのか。一都市3人体制のコピーモデルは通用しないと思う。

Fitbit

Fitbitを使い始めてから半年以上たった。
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昨年末は賑やかだったステップ数のランキング表も、いまや僕ともう一人のみ。他の方はUnranked、つまり使うのをやめてしまった。
以前も書いたかもしれないが、結局の所インパクトがどこに効いているのかが良く分からない。最初は面白半分で皆購入するのだが、自分の健康状態とFitbitのアウトプットの関連性が見えにくくなり、途中でギブアップしてしまう。これはFitbitに限らず、ツール系ウェアラブル全般に言える話だと思う。
もう一つはハードウェア商品とのしての質の低さ。2ヶ月位Fitbitを使うと、ハンドバンドが破れて使えなくなってしまう。Fitbit Flexのリコール問題も記憶に新しい。僕が以前アマゾンで40ドル買ったカシオの電子時計は毎日付けているにも関わらず全く使用上問題がない。ウェアラブルメーカーはコンセプト中心に先走り、コンシューマ向け電子機器の基本に時間を割けなかったのだろう。従来の電子機器メーカーに学ぶところは大いにあると思う。
Nike Fuelbandも大幅にリストラされ、ウェアラブルブームは一巡したような感じがする。よりスマートなレコメンド機能、ウェアラブルのためのインプット機能、バッテリーの性能もしくは非接触型充電器の普及。この辺りが次世代ウェアラブルの開発要点なのではないか。

Bershire Hathaway's Shareholder meeting

先週末オマハでのBershire Hathawayの株主総会に参加した。
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株主総会なので投資の参考になる話も色々あったわけだが、最も驚いたのがバフェットの体力。朝9時から午後4時まで昼の休憩を除いて、ノンストップでQ&Aを実施。途中でトイレ休憩もない。バフェットはひたすらチェリーコークとビーナッツビスケットを摂取するのみ。83歳だとは思えない。
御存知の通り最近Bershire Hathawayの株価はS&Pに結構押されているわけだが、バフェット氏の慢心も否めない。彼は自分の知らない分野は投資しないというポリシーを貫き、殆どハイテク株にはタッチしていない。しかしこの10年で、ハイテク株がマーケットに占める割合は大分上がってきた。その一方で、Bershire Hathawayがあまりにも大きくなりすぎたので、バフェットが理解できる分野で投資できる会社はどんどん少なくなっていく一方。本来であればここで後継者探しも兼ねて新しい分野に進出してもいいと思うのだが、彼は自分とチャーリーの実力に過信しすぎているのではないか。
一つの時代の終わりを感じた。