Multi-touch points

最近オンラインの広告代理店的な仕事をするようになってから、専門知識を身につけるべき関連書籍を読み漁っている。マーケティングはロジカルシンキングがあまり通用しない分野かもしれないが、お陰様で何とかクライアントも獲得できてきた。
マーケティングの概念で、一日に複数回ユーザーにアプローチするよりも、一週間に数回いろんなソースからアプローチしたほうがいいとされている。最近思うのが、中国の中央宣伝部がこの手法を最も上手く使っているのではないかということだ。2つ事例がある。
まずは先月に北京で通勤に時間がかかるというトピックがあった。その際には、まず市民寄りの新聞で市民の困っている声を取り上げ、その後にCCTV等のテレビ番組で特集を組み、最後には党の機関紙である人民日報で社説を出し、政府側の人間がオフィシャルに改善プランを提出した。習主席もタクシーの運転手に挨拶に行っていたりする。その間、地下鉄のLEDパネルから、タクシーのラジオまで、目に触れるメディアはすべてこの話題で持ちきりだった。北京が出張者が来ると、その人達も自身の経験談を共有してくれて、口コミ効果も狙っている。恐らく14億人のうち、少なくとも都会に住んでいる人間であれば、このトピックの認知は100%だ。
また最近習主席が無駄な宴会の廃止を呼びかけている。一旦呼びかけが始まったら、これまたすべてのメディアで情報の絨毯爆撃が始まった。日本の紅白歌合戦に相当する番組でも、様々な漫才の中でこの呼びかけをネタに使っているし、公式なメディア以外も伝播を狙っていることが上手い。旧正月参りでうちに来た共産党の官僚もこのトピックの話をずっといていた。物凄い口コミ効果だ。
キム・ヨンナムが朝鮮労働党の中央宣伝部のトップを経験したように、独裁政権にとってもプロパガンダ機関は極めて重要だ。その機関のトップが、資本主義社会の最もイノベーティブなマーケティング手法を取り入れているかもしれない。

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