Han Han

韓寒(Han Han)のエッセイ集を読んだ。
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知らない方のために、すこし紹介しておくと、
韓寒は中国の80後(80年代生まれ)のカルチャーアイコンであり、
ブログの記事を投稿するたびに、約100万人が読むと言われている。
彼は、進学校でろくに勉強もしないまま、自ら退学を選び、
大学受験もせず、小説を発表し、それがそのままベストセラー。
それ以降若手を代表する作家であると同時に、
中国を代表するレーサーという顔も持っている。
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ここまではまぁ良くある中国ドリームのストーリーなのだが、
韓寒は結構きわどい政治的主張を発信することでも有名だ。
体制批判すれすれの範囲で時事ニュースを評論しており、良くブログの記事が勝手に削除されていたりする。それでも韓寒の筆はやまないし、辛辣さは増しているようにも見える。
国民党と戦っていた魯迅を彷彿とさせるその文章に合計4億ヒットが集中するわけだ。
昨年末は自由に関する3部作を発表しており、体制を擁護する姿勢を見せたことから、
人民日報等の共産党系メディアからも賞賛を浴びていて、絶妙なバランス感覚を保っている。
共産党が米国の人権白書に対する反論
「いまの中国は過去何千年という歴史の中で、最も人権が守られている時代」
というのはあながち本当かもしれない。

Pay rise in China

中国の給与水準が急激に上がっていることは有名だが、実はテニュアによる上昇カーブもすごい。
19人のサンプルで見ると、過去5年間で1.6倍から11.2倍。平均で見ても2.6倍程度ある。日本の状況に置き換えてみると、初任給22万円が57万円になる感じ。日本の大手企業でこのような昇給カーブが実現できるところはほとんど無いだろう。
もう一つ面白いのは、19人中18人が一回以上転職していることである。唯一転職していない人はメガバンクに務めていた。ここまで流動性が高いと、企業側も転職されてしまうことを前提で人事システムを設計せざる負えない
半年功序列的な人事システムを堅持している日系企業は、中国での人材争奪戦に完全に置いていかれてしまっている。

Ubiquitous

すごい時代になったものだ。
僕が小学生の時、ダイヤルアップ接続でインターネットに接続していた。
かなり不安定だったし、ネットにつながっている間は電話が出来ず、親に顰蹙を買っていた。
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それがいまネットに常時繋がる機器を集めてみると10個近くある。
遠い夢のように語っていたユビキタス化が現実化したようだ。
この20年で最大の発明は、PCとネットで間違い無いだろう。
常時ネットにつながる機器一覧
<USB接続端末>
FOMAカード
ChinaUnicomカード
ChinaTelecomカード
<携帯>
Softbank機
iphone
Android機
Blackberry
<タブレット、他>
ipad
Kindle
余っているChinaMobile SIMカード

The Distribution of Chinese Communist Party Member

中国共産党の党員内訳が、中国共産党中央組織部から公開されているのでシェアしたい。
まず特筆すべきは、合計の党員はすでに8000万人近くいることだ。(昨年には8000万人を突破)世界で多くの国の人口より多く、政治結社としては圧倒的存在感。中国国民の15人に一人は共産党員という計算になる。70年代以降毎年1%ずつ、増加人数のペースを増やしている。人口の増加はかなり鈍化しているので、実質的に党員になる要件を緩めているに等しい。
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次に面白いのが、職業の分布。一般労働者と農業従業者で全体の約半分。会社員と技術者で全体の25%を占めるが、うち民間企業で務めている割合は約25%の一割。私が務めているファームでも、新卒はほとんど非党員である。
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因みに職業の分布は、一般労働者と農業従業者の比率が徐々に下がってきており、学生の比率が上がってきている。大学進学率が劇的に上がっているからまぁ当然なのだが。

Trip to Manila

昨年のハバナに続き、今年の新年はマニラで迎えた。
感じたこと、思ったことを忘れないうちに書き留めておきたい
・観光地としてのマニラは不合格
31日からほぼすべての観光施設がシャットダウンされた。
観光客向けのインフォメーションセンター、
マニラ市内唯一の世界遺産を含め、皆CLOSEDのプレートをぶら下げていた。
さらに不可解なのは、市内の旅行会社、スパ、しまいにはホテル内のレストランまで休業した。
新年という世界共通のビッグイベントに対する施策を放棄するのは、
観光業からは足を洗いましたというメッセージを発したいとしか思えない。
ちなみにハバナでは国営の観光施設含めてフル稼働だった。
・貧富の差はほぼ種族の差とイコール
マニラ市内のマカティ地区を除いて、市の中心部でも、街の歩道を歩くことは危険な香りがした。
特に夜中に一人で外に出ることは相当な勇気が必要だった。
すでに廃業となった商店がそのまま数年間も放置され、
空き地はスラム化し得体のしれない浮浪者が住み着き、
ゴロゴロしているホームレスが、Happy New Yearと言いながらお金をせがんで来る。
コンビニを含めてすべてのお店には散弾銃を持ったガードマンが立っている。
ホテルに帰るには、タクシーが金属探知機で爆発物のチェックを受ける必要がある。
一方マカティでは、カルフォルニアを彷彿させるショッピングエリアに、
広大な敷地にゲート付きコミュニティが広がっている。
貧富の差から治安が悪化しており、さらに拍車を駈けているのは、
パッと見ほとんどの富裕層は、中華系なのだ。
実際富豪リストのTOP5はすべて中華系。
最近フィリピンへの英語留学が流行っているそうだが、
僕が接したほとんどの人は、英語を満足に話せなかった。
もちろん東アジアの他の国よりはよっぽど話せるのだが、
基本的にタガログ語を母国語にする人が大半だろう。
唯一流暢な英語が耳に入ったのは、マカティのインターコンチネンタル
そしてSM Mall of Asiaに入っているIMAXシアターだ。
種族の壁が言語の壁につながり、それが貧富の差につながっているのではないか
・安定した社会は民主主義よりも経済に寄与
60年代は、フィリピンはアジア第二の一人あたりGDPを誇っていた。
それがいまではブータンより一位上の世界123位。
一人あたりGDPが一万ドルを超えるまでは、
民主主義よりも安定した社会が大事なのではないか。
[世] 一人当たりの名目GDP(USドル)の推移(1980~2011年)の比較(フィリピン、中国)