Art

先週になるが、アート的なイベントを二つ。
Dialog in the Dark
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真っ暗な空間で完全に視覚を遮断し、日常的なシーンを視覚障害者と一緒に体験するというユニークな試み。人間に6つか7つある感覚を人工的に一つだけ90分間シャットダウンし、残りの感覚がどう変化するかを観察する発想は非常に面白い。
最も分かりやすい変化は、意識的に元々視覚が担っていた機能を、聴覚や触覚でカバーすること。かけ声に頼ったり、他人と繋いだりすることだ。これに加えて、「キョロキョロする」等の無意識に視覚が担っていた機能も失われているだが、脳がそれを認識していないので、引き続き無意味にキョロキョロをしたりする。
チケットは5000円と若干高価だが、コストのほとんどは賃料だと思われる。どこか余っているオフィスビルを無償で貸してもらえれば、現在の半額までの値下げが可能ではないか。
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こちらは流行の3D映画。
音声から画像、白黒からカラーと同様に、近いうちに2Dから3Dへのシフトが発生すると確信させてくれた。
顧客のニーズとしては、人間の認知能力を超えた画質向上の限界効用は少ない。それに比べて3Dはテレビがやっと現実空間に追いつくという一大イノベーションだ。
技術的にも、左右のカメラ画像を一定のアルゴリズムで組み合わせているだけだと思うので、難易度は高くない。テレビ局などのコンテンツ作成側が決心さえすれば、比較的早期に3Dテレビは普及するのではないだろうか。

Triumph des Willens

1934年9月に開催された、第6回ナチス党大会の記録。
終始、圧倒されるばかりだった。
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20万人を超える大衆が一斉にヒトラー式敬礼をする。表情は輝いており、心からヒトラーを尊敬していることが伝わってくる。無邪気な子供も威風堂々な親衛隊に夢中だ。
ヒトラーの演説はライブハウス状態。観衆は熱狂的に「ジーク・ハイル」と叫んでいる。「国家が国民が作るのではなく、国民が国家を作るのだ」;「単純に『私を信じる』というのでは不十分である。むしろ、こう誓うべきなのだ。『私は戦う』と!」力強いメッセージはオバマの演説を彷彿とさせる。
ドイツ帝国は金正日も驚くほどのトップダウンな命令系統となっており、ヒトラーは明確に「国民は一つ」と宣言している。これだけの作り上げたナチス党のプロパカンダ戦略にも目を見張るものがあるが、やはり情報の非対称性によるところが大きい。ITの発達によりこのような極度な中央集権国家は世から消え、国家は戦略的にごく一部の分野に絞って政策を打ち出すか、社会環境を変えることによるボトムアップからの変革の二択を迫られているように思う。